債券とは何か - お金を貸す投資
債券とは、国や企業などの発行体が投資家からお金を借りるために発行する有価証券です。投資家は債券を購入することで発行体にお金を貸し、その対価として定期的に利息 (クーポン) を受け取ります。満期 (償還日) が来ると、額面金額が返済されます。株式が「企業の所有権の一部を買う」投資であるのに対し、債券は「お金を貸して利息を受け取る」投資です。
詳しくは 金利と債券の解説書 も参考になります。
債券の主な種類には、国が発行する国債、地方自治体が発行する地方債、企業が発行する社債、外国の政府や企業が発行する外国債券があります。一般に、発行体の信用力が高いほど利回りは低く、信用力が低いほど利回りは高くなります。日本国債の利回りが低いのは、日本政府の信用力が高いためです。
金利と債券価格の逆相関関係
債券投資で最も重要な概念の一つが、金利と債券価格の逆相関関係です。市場金利が上昇すると既存の債券価格は下落し、金利が低下すると債券価格は上昇します。これは、金利が上がると新しく発行される債券のクーポンが高くなるため、既存の低いクーポンの債券は相対的に魅力が下がり、価格が下落するためです。
たとえば、年利 1% のクーポンがついた額面 100 万円の債券を保有しているとき、市場金利が 2% に上昇すると、新規発行の債券は年利 2% のクーポンがつきます。年利 1% の既存債券を額面どおりに買う人はいないため、価格は額面を下回る水準まで下落します。逆に金利が 0.5% に低下すれば、年利 1% の既存債券は魅力的になり、価格は額面を上回ります。
株式との値動きの違い
債券と株式は、一般に異なる値動きをする傾向があります。景気後退局面では、企業業績の悪化により株式は下落しやすい一方、中央銀行の利下げ期待から債券価格は上昇しやすくなります。過去のデータでは、先進国の国債と株式の相関係数は -0.2〜0.3 程度で推移しており、完全な逆相関ではないものの、分散効果が期待できます。
- 株式: 高リターン・高リスク。長期的な期待リターンは年 5〜7% 程度だが、年間で 30% 以上の下落もあり得る。
- 国債: 低リターン・低リスク。期待リターンは年 0.5〜3% 程度だが、価格変動は株式に比べて小さい。
- 社債: 国債と株式の中間的な性質。信用リスクに応じたスプレッド (上乗せ金利) が加わるため、国債より高い利回りが期待できる。
ポートフォリオにおける債券の役割
債券をポートフォリオに組み入れる最大の目的は、リスクの低減です。株式 100% のポートフォリオに債券を加えることで、全体の値動きのブレ (標準偏差) を抑えられます。たとえば、株式 60%・債券 40% のポートフォリオは、株式 100% に比べてリターンの低下は限定的でありながら、リスクを大幅に軽減できます。
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株式と債券の分散投資書 も参考にしてください。