元利合計の公式 - 複利の基本
複利計算の最も基本的な公式は、元利合計の公式 A = P(1 + r)^n です。P は元金 (Present Value)、r は 1 期間あたりの利率、n は期間数、A は n 期間後の元利合計 (Amount) を表します。たとえば元金 100 万円を年利 5% で 20 年間運用した場合、A = 100 × (1.05)^20 ≒ 265.3 万円となります。
詳しくは 複利公式の解説書 も参考になります。
月複利の場合は、年利を 12 で割った月利を使い、期間数を月数に変換します。年利 r を月複利で運用する場合の公式は A = P(1 + r/12)^(12n) です。年利 5% を月複利で 20 年運用すると、A = 100 × (1 + 0.05/12)^240 ≒ 271.3 万円となり、年 1 回の複利 (265.3 万円) よりも約 6 万円多くなります。複利の頻度が高いほど最終額が大きくなるのは、利息が早く元金に組み入れられるためです。
積立終価の公式 - 毎月の積立を計算する
毎月一定額を積み立てる場合の最終額は、等比級数の和の公式から導出されます。毎月の積立額を m、月利を i (= 年利 r ÷ 12)、積立月数を n とすると、積立終価 FV = m × {(1 + i)^n − 1} / i です。この公式は、各月の積立金がそれぞれ異なる期間で複利運用されることを反映しています。
具体的な計算例を見てみましょう。毎月 3 万円を年利 5% (月利 0.4167%) で 20 年間 (240 ヶ月) 積み立てた場合、FV = 30,000 × {(1.004167)^240 − 1} / 0.004167 ≒ 1,233 万円です。元金の合計は 3 万円 × 240 ヶ月 = 720 万円ですから、複利効果で約 513 万円の運用益が生まれます。積立期間を 30 年に延ばすと、FV ≒ 2,497 万円となり、元金 1,080 万円に対して運用益は約 1,417 万円に膨らみます。
年金現価の公式 - 取崩し計算に使う
老後の資産取崩しを計算するには、年金現価係数の公式を使います。毎月 a 円を n ヶ月間取り崩すために必要な元金 PV は、PV = a × {1 − (1 + i)^(−n)} / i です。これは積立終価の公式の逆で、将来の一連の受取額を現在価値に割り引いた合計を求めています。
たとえば、毎月 20 万円を 30 年間 (360 ヶ月) 取り崩しながら、残りの資産を年利 3% (月利 0.25%) で運用し続ける場合、必要な元金は PV = 200,000 × {1 − (1.0025)^(−360)} / 0.0025 ≒ 4,742 万円です。運用しながら取り崩すことで、単純計算の 7,200 万円 (20 万円 × 360 ヶ月) よりも大幅に少ない元金で済みます。
公式を活用した実践的な計算
これらの公式を組み合わせることで、さまざまなライフプランのシミュレーションが可能になります。たとえば「35 歳から 65 歳まで毎月 5 万円を年利 5% で積み立て、65 歳から 95 歳まで毎月 15 万円を取り崩す」というプランでは、積立終価の公式で 65 歳時点の資産額を求め、年金現価の公式で取崩しに必要な元金と比較できます。
- 積立フェーズ (35〜65 歳): 月 5 万円 × 年利 5% × 30 年 ≒ 4,161 万円
- 取崩しフェーズ (65〜95 歳): 月 15 万円 × 30 年、年利 3% 運用で必要な元金 ≒ 3,557 万円
- 差額: 4,161 万円 − 3,557 万円 = 約 604 万円の余裕
公式を手計算で使うのは大変ですが、当サイトのシミュレーターに数値を入力すれば、これらの計算を瞬時に実行できます。元金・積立額・利率・期間を変えながら、ご自身のライフプランに最適な資産形成戦略を見つけてください。
積立と取崩しの計算書 も参考にしてください。