ドルコスト平均法の仕組み
ドルコスト平均法 (Dollar Cost Averaging) とは、一定の金額を定期的に投資し続ける手法です。価格が高いときには少ない口数を、価格が安いときには多くの口数を自動的に購入することになるため、平均取得単価を平準化する効果があります。
詳しくは 積立投資の入門書 も参考になります。
この手法の最大の特徴は、投資タイミングの判断を不要にする点です。「いつ買うべきか」という悩みを排除し、機械的に積み立てることで感情に左右されない規律ある投資を実現できます。
具体的な数値例で理解する
毎月 3 万円で投資信託を購入するケースを考えます。基準価額が月ごとに変動する場合、購入口数と平均取得単価は以下のようになります。
- 1 ヶ月目: 基準価額 10,000 円 → 3 口購入
- 2 ヶ月目: 基準価額 8,000 円 → 3.75 口購入
- 3 ヶ月目: 基準価額 6,000 円 → 5 口購入
- 4 ヶ月目: 基準価額 9,000 円 → 3.33 口購入
- 5 ヶ月目: 基準価額 10,000 円 → 3 口購入
5 ヶ月間の投資総額は 15 万円、取得口数の合計は 18.08 口です。平均取得単価は 15 万円 ÷ 18.08 口 ≒ 8,296 円となります。一方、5 ヶ月間の基準価額の単純平均は 8,600 円です。定額購入により、単純平均よりも約 3.5% 低い単価で取得できたことになります。
一括投資との比較
手元に 120 万円がある場合、一括で投資するのと毎月 10 万円ずつ 12 ヶ月に分けて投資するのでは、どちらが有利でしょうか。結論から言えば、市場が長期的に右肩上がりの場合は一括投資のほうが期待リターンは高くなります。資金が早く市場に投入されるため、複利効果を長く享受できるからです。
しかし、一括投資には「投資直後に暴落するリスク」が伴います。ドルコスト平均法は期待リターンでは一括投資に劣る可能性がある一方、最悪のタイミングで全額を投入してしまうリスクを回避できます。投資経験が浅い方や、大きな含み損に耐えられない方には、心理的な安定を得られるドルコスト平均法が適しています。
向いている人・向いていない人
ドルコスト平均法が向いているのは、以下のような方です。
- 毎月の給与から一定額を投資に回したい会社員や公務員
- 投資タイミングの判断に自信がない初心者
- 相場の上下に一喜一憂せず、淡々と資産形成を続けたい方
- つみたて NISA や iDeCo を活用して長期投資を行う方
一方、まとまった資金があり投資経験も豊富な方、相場の底値を見極める分析力がある方には、一括投資やタイミング投資のほうが効率的な場合もあります。自分の投資スタイルとリスク許容度に合わせて、最適な方法を選択しましょう。
インデックス投資の実践ガイド も参考にしてください。