ETF と投資信託の基本的な違い

ETF (上場投資信託) と投資信託はどちらも複数の銘柄に分散投資できる金融商品ですが、取引方法に大きな違いがあります。ETF は株式と同じように証券取引所でリアルタイムに売買でき、価格は市場の需給で刻々と変動します。一方、投資信託は 1 日 1 回算出される基準価額で売買され、注文から約定まで時間がかかります。

詳しくは ETF と投資信託の比較書 も参考になります。

コスト面では、ETF の信託報酬は一般的に投資信託より低い傾向にあります。たとえば S&P 500 に連動する商品で比較すると、ETF の信託報酬は年 0.03〜0.09% 程度、投資信託は 0.09〜0.2% 程度です。ただし ETF は売買のたびに証券会社の取引手数料がかかる場合があり、少額で頻繁に積み立てる場合はコスト面で不利になることもあります。

積立投資には投資信託が有利

毎月一定額を自動で積み立てたい場合は、投資信託のほうが使い勝手がよいです。多くの証券会社が 100 円から 1 円単位で自動積立に対応しており、端数の処理も不要です。ETF は 1 口単位での購入が基本のため、たとえば 1 口 2 万円の ETF を毎月 3 万円分買おうとすると、1 口しか買えず 1 万円が余ります。

つみたて NISA の対象商品も投資信託が中心で、ETF は一部の銘柄に限られます。手間をかけずにコツコツ積み立てたい人には投資信託、まとまった資金で機動的に売買したい人には ETF が向いています。

長期保有ならコスト差が効いてくる

信託報酬の差はわずかに見えますが、長期保有では無視できない差になります。1,000 万円を 30 年間運用した場合、信託報酬が年 0.1% 違うだけで最終的な資産額に約 30 万円の差が生じます。すでにまとまった資産があり、長期保有を前提とするなら、信託報酬の低い ETF を選ぶメリットは大きいです。

結論として、ETF と投資信託は優劣ではなく用途の違いです。積立投資の手軽さを重視するなら投資信託、コスト効率と取引の柔軟性を重視するなら ETF を選びましょう。両方を組み合わせて使うのも合理的な選択です。

低コスト運用の選び方ガイド も参考にしてください。