ボラティリティとは何か

ボラティリティとは、資産価格の変動の大きさを表す指標です。統計学の標準偏差を用いて計算され、値が大きいほど価格の振れ幅が大きい (リスクが高い) ことを意味します。たとえば、年間ボラティリティが 20% の資産は、平均リターンを中心に上下 20% 程度の範囲で価格が変動する可能性が高いことを示しています。

詳しくは リスク計算の解説書 も参考になります。

具体的な数値で見ると、日本株式 (TOPIX) の年間ボラティリティは約 15〜20%、先進国株式は約 15〜18%、先進国債券は約 5〜8% 程度です。株式は債券に比べてボラティリティが高く、その分だけ長期的には高いリターンが期待できます。これがリスクとリターンのトレードオフです。

標準偏差から想定される損失幅

正規分布を仮定すると、リターンが平均値 ± 1 標準偏差の範囲に収まる確率は約 68%、± 2 標準偏差の範囲は約 95% です。たとえば期待リターン 5%、標準偏差 20% の資産の場合、1 年後のリターンは 68% の確率で −15% 〜 +25% の範囲に、95% の確率で −35% 〜 +45% の範囲に収まると推定されます。

つまり、100 万円を投資した場合、1 年後に 65 万円まで下落する可能性が約 2.5% あるということです。この「最悪のシナリオ」を事前に把握しておくことで、暴落時にも冷静に対処できます。自分が耐えられる最大損失額から逆算して、株式と債券の配分比率を決めるのが合理的なアプローチです。

分散投資でボラティリティを抑える

異なる値動きをする資産を組み合わせると、ポートフォリオ全体のボラティリティは個別資産のボラティリティの単純平均よりも低くなります。これが分散投資の効果です。株式 100% のポートフォリオのボラティリティが 20% だとしても、債券を 40% 組み入れることで 12〜13% 程度に抑えられます。リターンは若干下がりますが、リスクあたりのリターン (シャープレシオ) は改善することが多いです。

投資リスクの数値分析書 も参考にしてください。