2つの運用哲学

パッシブ運用は市場全体の動きに連動するインデックスファンドを通じて、市場平均のリターンを低コストで獲得する戦略です。アクティブ運用はファンドマネージャーが銘柄選択やタイミング判断を行い、市場平均を上回るリターン (アルファ) を目指します。この2つの哲学の対立は、投資の世界で最も長く続いている論争の一つです。

データが示す現実

S&P ダウ・ジョーンズの SPIVA レポートによると、15年間で見ると米国の大型株アクティブファンドの約90%がベンチマーク (S&P 500) を下回っています。日本でも同様の傾向があり、長期ではアクティブファンドの大半がインデックスに負けます。主な原因は信託報酬の差です。アクティブファンドの平均信託報酬は年1.0-1.5%、インデックスファンドは0.1-0.2%で、この差が毎年複利で積み重なります。

どちらを選ぶべきか

大多数の個人投資家にとって、低コストのインデックスファンドが最も合理的な選択です。ただし、アクティブ運用が完全に無意味というわけではありません。新興国市場や小型株市場など、情報の非効率性が残る領域では、優れたアクティブマネージャーが付加価値を生む余地があります。重要なのは、アクティブファンドを選ぶなら「信託報酬が低く、運用哲学が明確で、マネージャーの在任期間が長い」ファンドに限定することです。