RSI の定義と計算方法
RSI (Relative Strength Index、相対力指数) とは、J・ウェルズ・ワイルダーが 1978 年に開発したオシレーター系テクニカル指標で、一定期間における値上がり幅の合計と値下がり幅の合計の比率から、相場の過熱感を 0 から 100 の数値で表します。計算式は「RSI = 値上がり幅の平均 ÷ (値上がり幅の平均 + 値下がり幅の平均) × 100」で、一般的に 14 日間 (14 期間) が使用されます。
たとえば、過去 14 日間で値上がりした日の平均上昇幅が 50 円、値下がりした日の平均下落幅が 30 円の場合、RSI = 50 ÷ (50 + 30) × 100 = 62.5 となります。RSI が 70 以上は「買われすぎ」、30 以下は「売られすぎ」と判断するのが一般的な基準です。
実務での活用法と具体的な売買シグナル
RSI の基本的な売買シグナルは、RSI が 70 を上回ったら売り (利益確定)、30 を下回ったら買い (押し目買い) です。ただし、強いトレンド相場では RSI が 70 以上や 30 以下に長期間留まることがあり、単純な逆張りシグナルとして使うと損失を被る可能性があります。上昇トレンドでは 40-80、下降トレンドでは 20-60 の範囲で推移する傾向があります。
より信頼性の高いシグナルとして「ダイバージェンス」があります。株価が新高値を更新しているのに RSI が前回の高値を下回る場合 (弱気のダイバージェンス)、上昇トレンドの勢いが弱まっている兆候です。逆に、株価が新安値を更新しているのに RSI が前回の安値を上回る場合 (強気のダイバージェンス)、下降トレンドの終了が近い可能性を示唆します。
よくある誤解と他の指標との組み合わせ
RSI の最大の誤解は「RSI が 70 を超えたら必ず下がる」という機械的な判断です。2020-2021 年の米国テクノロジー株の上昇局面では、多くの銘柄の RSI が 80 以上に達した後もさらに上昇を続けました。RSI は「買われすぎ」を示しているだけであり、「すぐに下がる」ことを保証するものではありません。 テクニカル分析の実践書も参考になります
実務では RSI を単独で使うのではなく、MACD やボリンジャーバンドなど他の指標と組み合わせて使うことが推奨されます。RSI が 30 以下で MACD がゴールデンクロスした場合や、RSI が 30 以下でボリンジャーバンドの下限に接触した場合は、より信頼性の高い買いシグナルとなります。複数の指標が同じ方向を示す「コンフルエンス」を確認することで、誤ったシグナルを減らすことができます。