資産クラス間の相関関係
アセットコリレーションは、株式・債券・不動産・コモディティなど異なる資産クラスの値動きがどの程度連動するかを示す指標です。相関係数は-1から+1の範囲で、+1は完全に同じ方向に動き、-1は完全に逆方向に動き、0は無関係であることを意味します。分散投資の効果は、相関の低い資産を組み合わせることで最大化されます。
主要資産クラスの相関の実態
過去20年の平均では、米国株と米国債の相関は約-0.2から+0.3の範囲で推移しています。株式と金の相関は約0.0-0.1で、ほぼ無相関です。先進国株式と新興国株式の相関は0.7-0.8と高く、分散効果は限定的です。不動産 (REIT) と株式の相関は0.5-0.7で、中程度の分散効果があります。重要なのは、これらの相関は固定値ではなく、市場環境によって大きく変動する点です。
危機時の相関上昇問題
分散投資の最大の弱点は、市場危機時に相関が急上昇する現象です。2008年の金融危機では、株式・社債・REIT・コモディティがすべて同時に下落し、相関係数が一斉に+0.9以上に跳ね上がりました。「分散が最も必要なときに、分散が機能しない」というパラドックスです。この問題に対処するには、現金や短期国債のような「真の安全資産」を一定割合保持すること、そして平時の相関だけでなくストレス時の相関も考慮したポートフォリオ設計が必要です。