信用格付けの仕組み

信用格付けは、S&P、Moody's、Fitch などの格付け機関が、債券発行体の債務返済能力を記号で表したものです。S&P の場合、最上位の AAA から AA、A、BBB、BB、B、CCC と下がり、BBB 以上を「投資適格」、BB 以下を「投機的 (ハイイールド)」と分類します。格付けが1段階下がるだけで、発行体が支払う金利は0.3-1.0%上昇するのが一般的です。

格付けと利回りの関係

格付けが低いほど債務不履行 (デフォルト) のリスクが高いため、投資家はより高い利回りを要求します。2024年時点で、米国の AAA 格社債と BBB 格社債の利回り差 (スプレッド) は約0.8-1.2%、BB 格になると2-3%に拡大します。このスプレッドは市場のリスク認識を反映しており、景気後退期には急拡大する傾向があります。

格付けの限界と注意点

2008年の金融危機では、サブプライムローンを組み込んだ証券化商品に AAA 格付けが付与され、その後大量にデフォルトしました。格付けは過去の財務データと将来予測に基づく「意見」であり、保証ではありません。格付け機関は発行体から手数料を受け取るため、利益相反の問題も指摘されています。格付けは参考情報の一つとして活用し、自身でも財務諸表を確認する姿勢が重要です。