市場の広がりとは

市場の広がり (Market Breadth) は、株価指数の動きが市場全体の銘柄にどれだけ広く共有されているかを測定する概念です。指数が上昇していても、上昇している銘柄数が少なく、少数の大型株だけが指数を押し上げている場合、市場の広がりは「狭い」と判断されます。代表的な指標に、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の差を累積した「騰落線 (Advance-Decline Line)」があります。

なぜ重要なのか

市場の広がりが狭い上昇相場は、持続性に疑問があります。2023年の米国市場では、S&P 500 の上昇の大部分が「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる7つのテクノロジー大型株に集中しました。このような狭い市場は、リード銘柄が失速すると指数全体が急落するリスクを抱えています。逆に、幅広い銘柄が上昇に参加している相場は、健全で持続的な上昇トレンドである可能性が高いです。

投資判断への活用

市場の広がりが縮小し始めたら、相場の転換点が近い可能性を警戒すべきです。指数が新高値を更新しているのに騰落線が下降している状態を「ダイバージェンス (乖離)」と呼び、弱気シグナルとされます。ただし、市場の広がりだけで売買を判断するのは危険で、他の指標と組み合わせて総合的に判断することが重要です。