発生主義会計とは
発生主義会計は、現金の受け渡しに関わらず、経済的な取引が発生した時点で収益と費用を認識する会計方式です。商品を納品した時点で売上を計上し (代金未回収でも)、サービスを受けた時点で費用を計上します (支払い前でも)。現金主義 (現金を受け取ったときに収益、支払ったときに費用) と対比される概念で、上場企業の財務諸表はすべて発生主義で作成されています。
投資家が注意すべき点
発生主義では、売上は計上されているのに現金が入っていない状態が生じます。売掛金 (売上債権) の急増は、売上は伸びているが回収が遅れている、あるいは回収不能な売上を計上している可能性を示唆します。在庫の急増は、売れ残りが発生している可能性があります。これらの「アクルーアル (発生項目)」が大きい企業は、利益の質が低い傾向があります。
キャッシュフロー計算書の重要性
発生主義会計の限界を補うのがキャッシュフロー計算書です。損益計算書が「いくら稼いだか」を示すのに対し、キャッシュフロー計算書は「実際にいくら現金が入ったか」を示します。両者を比較することで、利益の質を評価できます。投資分析では、損益計算書だけでなく、必ずキャッシュフロー計算書と貸借対照表を合わせて読む「三表分析」が基本です。 会計の基礎知識は投資判断の質を大きく高めます