PCFRとは
株価キャッシュフロー倍率 (PCFR: Price to Cash Flow Ratio) は、株価を1株当たり営業キャッシュフローで割った値です。PER (株価収益率) が会計上の利益を使うのに対し、PCFR は実際の現金の出入りを基準にするため、減価償却方法や引当金の計上方法など会計処理の違いに左右されにくい特徴があります。
PERとの使い分け
PER は最も広く使われるバリュエーション指標ですが、会計上の利益は経営者の裁量で操作される余地があります。減価償却の方法変更、引当金の取り崩し、一時的な特別利益の計上などで、利益は実態以上に良く見せることが可能です。一方、キャッシュフローは「実際に現金がいくら入ってきたか」を示すため、操作が困難です。設備投資が大きい製造業や、減価償却費が大きい不動産業では、PCFR のほうが実態に即した評価ができます。
目安と注意点
一般的に PCFR が10倍以下なら割安、20倍以上なら割高とされますが、業種によって水準は大きく異なります。成長企業は将来のキャッシュフロー拡大を織り込んで高い PCFR が許容されます。PCFR を使う際は、営業キャッシュフローが一時的な要因で膨らんでいないか (売掛金の回収タイミングなど) を確認し、過去数年の平均で判断するのが堅実です。