手数料が複利で膨らむ仕組み

信託報酬 1.5%と 0.1%のファンドに 100 万円を 30 年間投資した場合 (年利 7%想定)、低コストファンドは約 761 万円、高コストファンドは約 475 万円になります。差額は 286 万円、元本の約 2.9 倍です。たった 1.4%の手数料差が、30 年間の複利で元本の 3 倍近い差を生みます。手数料は毎年の運用残高に対してかかるため、資産が増えるほど絶対額も増加し、複利の足かせとして加速度的に効いてきます。

見えにくいコストの正体

信託報酬は日々の基準価額から自動的に差し引かれるため、投資家は「支払っている」実感がありません。年 1.5%は月に換算すると 0.125%で、日次では 0.004%です。この微小な差引きが毎日積み重なり、30 年で 286 万円の差になるのです。さらに、売買手数料、信託財産留保額、隠れコスト (売買回転率に伴う取引コスト) も加わると、実質的なコストは表示されている信託報酬より高くなります。

コスト削減の具体策

最も確実にリターンを改善する方法は、コストの削減です。同じ指数に連動するインデックスファンドでも、信託報酬は 0.05%から 0.5%まで幅があります。eMAXIS Slim シリーズや SBI・V シリーズなど、信託報酬 0.1%以下のファンドを選ぶだけで、30 年後の資産は数百万円変わります。投資のリターンは不確実ですが、コスト削減の効果は確実です。