人的資本とは
人的資本は、あなたが今後の人生で稼ぐ収入の総額を現在価値に割り引いたものです。25歳で年収400万円、65歳まで働くとすると、昇給と割引率を考慮した人的資本は1億円を超えることも珍しくありません。金融資産がまだ少ない若年層にとって、人的資本は保有する最大の「資産」です。この視点を持つことで、資産配分の考え方が根本的に変わります。
人的資本と金融資産の関係
人的資本は「債券に似た資産」と見なせます。毎月安定した給与が入る会社員の人的資本は、クーポンを定期的に支払う債券のようなものです。したがって、人的資本が大きい若年層は、金融資産を株式に多く配分しても全体のリスクバランスが取れます。逆に、退職が近づき人的資本が減少するにつれて、金融資産を債券にシフトさせるのが合理的です。ライフサイクル投資理論はこの考え方に基づいています。
人的資本を最大化する
人的資本を増やす最も確実な方法は、スキルアップと健康維持です。専門性の高いスキルを身につけることで生涯収入が数千万円単位で変わります。健康を損なって働けなくなれば、人的資本は一瞬でゼロに近づきます。若いうちは金融投資のリターンを追うよりも、自己投資のリターンのほうが圧倒的に高い場合が多いのです。資格取得、語学習得、大学院進学などへの投資は、複利で成長する人的資本への投資と捉えることができます。 キャリアと資産形成の関係を体系的に学べる書籍も参考になります