インフォメーション・レシオとは
インフォメーション・レシオ (Information Ratio, IR) は、ポートフォリオのベンチマーク対比の超過リターン (アクティブリターン) を、その超過リターンのばらつき (トラッキングエラー) で割った値です。計算式は IR = (ポートフォリオリターン - ベンチマークリターン) ÷ トラッキングエラー です。シャープレシオが無リスク資産に対するリスク調整後リターンを測るのに対し、IR はベンチマークに対する運用スキルの効率性を測定します。
シャープレシオとの違い
シャープレシオは「リスクを取ったことに対してどれだけリターンを得たか」を測る絶対的な指標です。一方、IR は「ベンチマークから乖離したリスクに対してどれだけ超過リターンを得たか」を測る相対的な指標です。インデックスファンドの IR はほぼゼロ (ベンチマークとの乖離がないため) ですが、シャープレシオは市場環境次第で高くも低くもなります。アクティブファンドの評価には IR が適しており、パッシブ運用との比較にはシャープレシオが適しています。
実務での評価基準
一般的に IR が 0.5 以上であれば優秀なアクティブ運用とされ、1.0 を超えるファンドは極めて稀です。たとえば年間超過リターンが 2%、トラッキングエラーが 4% のファンドの IR は 0.5 です。同じ 2% の超過リターンでもトラッキングエラーが 8% なら IR は 0.25 に低下し、大きなリスクを取った割にリターンが見合っていないと評価されます。
機関投資家がファンドマネージャーを選定する際、過去 3-5 年の IR を重要な判断材料にします。ただし IR は過去の実績に基づく指標であり、将来の運用成績を保証するものではありません。また、計測期間によって値が大きく変動するため、短期間の IR だけで判断するのは危険です。 資産運用の専門書も参考になります
個人投資家への示唆
投資信託を選ぶ際、信託報酬の安さだけでなく IR を確認することで、コストに見合った運用スキルがあるかを判断できます。IR が低い (または負の) アクティブファンドに高い信託報酬を払うくらいなら、低コストのインデックスファンドを選ぶ方が合理的です。月次レポートや運用報告書にトラッキングエラーと超過リターンが記載されていれば、自分で IR を計算できます。