500 円玉を貯金箱に入れ続けたら

毎月 500 円を貯金箱に入れるとします。1 年で 6,000 円、10 年で 6 万円、30 年で 18 万円。計算は簡単です。500 円 × 12 カ月 × 30 年 = 18 万円。貯金箱の中身は、入れた分だけしか増えません。これが「単利」の世界です。正確には利息すらつかないので、単利以下です。

18 万円は大金ではありませんが、30 年間コツコツ続けた成果としては少し寂しい金額です。では、同じ 500 円を「複利」で運用したらどうなるでしょうか。

同じ 500 円を年利 5% で運用したら

毎月 500 円を年利 5% で 30 年間積み立てると、最終的な金額は約 41.6 万円になります。元本は同じ 18 万円なのに、23.6 万円も多い。この差額 23.6 万円は、お金が「お金を稼いでくれた」分です。最初の数年は差がほとんどありません。5 年後の時点では、貯金箱が 3 万円、運用が約 3.4 万円で、差はたった 4,000 円。でも 20 年後になると、貯金箱が 12 万円に対して運用は約 20.5 万円。差は 8.5 万円に広がります。そして 30 年後には 23.6 万円の差。後半になるほど差が加速的に開くのが複利の特徴です。

なぜ後半に差が爆発するのか

複利の仕組みを雪だるまに例えてみましょう。雪だるまを転がすと、表面に雪がくっつきます。小さい雪だるまは表面積が小さいので、くっつく雪も少ない。でも大きくなると表面積が増えて、一回転で大量の雪がくっつきます。お金も同じです。元本が小さいうちは利息も少ないけれど、元本 + 利息が大きくなると、そこにつく利息も大きくなる。「利息に利息がつく」のが複利です。

数字で確認しましょう。1 年目の利息は約 150 円。10 年目の利息は約 3,800 円。20 年目の利息は約 9,800 円。30 年目の利息は約 19,000 円。同じ年利 5% なのに、利息の金額は年々大きくなります。これが「指数関数的成長」です。

「たった 500 円」を甘く見てはいけない

「500 円じゃ意味ないでしょ」と思うかもしれません。でも大事なのは金額ではなく「仕組み」を理解することです。500 円で複利の仕組みを体感した人は、将来の収入が増えたときに 5,000 円、5 万円と金額を上げていけます。逆に、複利を知らない人は収入が増えても全部使ってしまいます。 投資入門の本を 1 冊読むだけで、お金の見え方が変わります。

中学生の今から 500 円を投資に回す必要はありません。でも「お金は時間をかけると増える」という事実を知っておくことには、500 円以上の価値があります。この知識こそが、将来の自分への最大の投資です。