スマホの容量は 10 年で 64 倍

2014 年の iPhone 6 の最小容量は 16GB。2024 年の iPhone 15 Pro Max の最大容量は 1TB (1,024GB)。10 年で 64 倍です。複利の式で計算すると、1024 = 16 × (1 + r)^10 なので、r = 64^(1/10) - 1 ≒ 0.517。年率約 52% の成長です。

年率 52% は投資の世界ではあり得ない数字ですが、テクノロジーの世界では「ムーアの法則」として知られる現象です。半導体の集積度は約 2 年で 2 倍になるという経験則で、1965 年にインテルの共同創業者ゴードン・ムーアが提唱しました。2 年で 2 倍ということは、10 年で 2^5 = 32 倍。実際のスマホ容量の成長 (64 倍) はムーアの法則をやや上回るペースです。

テクノロジーと投資の共通点

ムーアの法則も複利も、数学的には同じ指数関数です。違いは成長率だけ。ムーアの法則は年率約 41% (2 年で 2 倍)、株式投資は年率約 7%。スピードは全く違いますが、「現在の量に比例して増える」という構造は同じです。そして、どちらも初期は地味で後半に爆発する。

なぜ私たちは指数関数を実感できないのか

10 年前のスマホと今のスマホを比べれば、容量の差は歴然です。でも、去年のスマホと今年のスマホの差はほとんど感じません。これが指数関数の罠です。1 年単位では変化が小さく見えるのに、10 年単位では劇的に変わっている。投資も同じです。去年と今年の資産額の差は小さくても、10 年前と比べると大きく増えている。 テクノロジーの進化を解説した本を読むと、指数関数的成長の実例がたくさん見つかります。

10 年後のスマホと 10 年後の資産

10 年後のスマホがどうなるかは予測が難しいですが、ムーアの法則が続けば容量は数十 TB になるかもしれません。一方、10 年後の資産は自分でコントロールできます。月 1 万円を年利 5% で 10 年積み立てれば約 155 万円。テクノロジーの進化は待っていれば勝手に起きますが、資産の成長は自分で「始める」必要があります。