損出し戦略とは
損出し (Tax-Loss Harvesting) は、含み損のある銘柄を売却して損失を「実現」させ、同年中に発生した譲渡益や配当と相殺することで、税負担を軽減する戦略です。日本では上場株式の譲渡損失は、同年の譲渡益・配当と損益通算でき、さらに3年間の繰越控除が可能です。年末に含み損を抱えた銘柄がある場合、売却して損失を確定させることで翌年以降の税負担も軽減できます。
具体的な手順
年末が近づいたら、保有銘柄の含み損益を確認します。含み損のある銘柄を売却し、損失を確定させます。同じ銘柄を引き続き保有したい場合は、売却後に買い戻します。ただし、同日中の売買は「クロス取引」として損益通算が認められない場合があるため、翌営業日以降に買い戻すのが安全です。特定口座 (源泉徴収あり) を利用している場合でも、確定申告をすることで口座間の損益通算や繰越控除が可能になります。
注意点
損出しは税の「免除」ではなく「繰り延べ」です。買い戻した銘柄の取得価格は低くなるため、将来売却時の譲渡益が大きくなり、その時点で課税されます。しかし、課税を将来に先送りすることで、その間の資金を運用に回せるため、時間価値の観点から有利です。また、NISA 口座の損失は損益通算の対象外であるため、NISA で含み損が出ても損出しには使えません。