繰上返済の仕組み
繰上返済は、住宅ローンなどの借入金を毎月の返済額とは別に、まとまった金額を前倒しで返済する方法です。返済した分は全額が元本に充当されるため、その元本に対して将来発生するはずだった利息がまるごと消滅します。複利で利息が膨らむ仕組みの「逆」を利用するわけです。
期間短縮型と返済額軽減型
繰上返済には2つの方式があります。期間短縮型は毎月の返済額を変えずに返済期間を短くする方法で、利息の削減効果が大きくなります。返済額軽減型は返済期間を変えずに毎月の返済額を減らす方法で、家計の余裕を生みます。たとえば残高2,000万円・金利1.5%・残り25年のローンで100万円を繰上返済した場合、期間短縮型なら約40万円、返済額軽減型なら約18万円の利息を節約できます。
繰上返済すべきかの判断基準
繰上返済の判断は「ローン金利」と「運用で期待できるリターン」の比較に帰着します。住宅ローン金利が1%で、投資の期待リターンが5%なら、繰上返済より投資に回すほうが合理的です。ただし投資リターンは不確実であるのに対し、繰上返済の利息削減は確実なリターンです。住宅ローン控除の適用期間中は、控除額と利息のバランスも考慮が必要です。手元の緊急資金 (生活費6ヶ月分) を確保した上で、余剰資金の使い道として検討するのが堅実な判断です。 住宅ローンの最適な返済戦略は専門書でも詳しく扱われています