時間加重収益率とは
時間加重収益率 (TWR: Time-Weighted Return) は、投資期間中の資金の追加や引き出しの影響を除去し、純粋な運用能力を測定する指標です。投資信託やファンドマネージャーの評価に国際的に採用されている標準的な手法で、GIPS (グローバル投資パフォーマンス基準) でも推奨されています。資金の出入りがあるたびに期間を区切り、各期間のリターンを幾何平均で連結して算出します。
金額加重収益率との違い
金額加重収益率 (MWR: Money-Weighted Return、内部収益率とも呼ばれる) は、資金の出入りのタイミングと金額を考慮した「投資家個人の実際のリターン」を示します。たとえば、ファンドが1月に+10%、2月に-5%のリターンを出した場合、TWR は約+4.5%です。しかし、1月末に大量の資金を追加投入した投資家は、2月の下落で大きな損失を被り、MWR はマイナスになる可能性があります。TWR はファンドの実力、MWR は投資家の実際の成果を測ります。
個人投資家への示唆
ファンドの運用報告書に記載されるリターンは通常 TWR です。しかし、あなた自身の投資成果は MWR で評価すべきです。多くの投資家は、ファンドが好調なときに追加投資し、不調なときに引き出すため、個人の MWR はファンドの TWR を下回る傾向があります。ダルバーの調査では、米国の投資信託投資家の平均リターンは、ファンド自体のリターンを年率2-3%下回っています。定額積立投資はこの行動バイアスを排除し、TWR と MWR の乖離を最小化する有効な手段です。