3 つのシナリオで比較する

10 万円を手に入れたとします。使い道は 3 つ。A: 貯金箱に入れる。B: 銀行の普通預金に入れる。C: 年利 5% の投資信託を買う。10 年後、それぞれいくらになっているでしょうか。

A: 貯金箱 → 10 万円のまま

貯金箱に入れた 10 万円は、10 年後も 10 万円です。1 円も増えません。それどころか、インフレ (物価上昇) を考えると、10 年前の 10 万円で買えたものが 10 年後には買えなくなっています。年率 2% のインフレなら、10 年後の 10 万円の実質的な価値は約 82,000 円分。貯金箱は「お金を守っている」ように見えて、実は毎年少しずつ価値が減っています。

B: 銀行預金 → 約 10 万 4,000 円

普通預金の金利を仮に年 0.4% とすると、10 万円 × (1.004)^10 ≒ 104,000 円。10 年間で増えるのは約 4,000 円です。マイナス金利時代 (0.001%) の利息 10 円と比べれば大きな進歩ですが、年 2% のインフレが続けば実質価値は目減りします。銀行預金は貯金箱よりマシですが、インフレには追いつけません。

C: 年利 5% の投資 → 約 16 万 2,889 円

10 万円 × (1.05)^10 ≒ 162,889 円。10 年で約 63% 増。元本 10 万円に対して 62,889 円の利益です。年利 7% なら 196,715 円 (約 2 倍)。貯金箱の 10 万円と比べると、10 年で 6〜10 万円の差がつきます。

なぜ多くの人が貯金箱を選んでしまうのか

投資の方が有利なのに、なぜ多くの人が貯金箱や銀行預金を選ぶのか。理由は「損をするかもしれない恐怖」です。投資は元本が減るリスクがあります。10 万円が 8 万円になる可能性もある。でも、15 年以上の長期で見れば、世界の株式市場がマイナスになった期間はほぼありません。「短期のリスク」を恐れて「長期の確実な損失 (インフレによる価値の目減り)」を選んでいるのが、貯金箱派の実態です。どちらのリスクを取るか、数字を知った上で自分で判断することが大切です。