1983 年の入場料は 3,900 円だった
東京ディズニーランドが開園した 1983 年、大人の入場料は 3,900 円でした。当時の大卒初任給が約 12 万円ですから、給料の 3% 程度。「ちょっと奮発するお出かけ」くらいの感覚です。それが 2024 年には 1 日パスポートが最大 10,900 円。約 40 年で 2.8 倍になりました。
この値上がりを複利の式で計算してみましょう。10,900 = 3,900 × (1 + r)^41 なので、r = (10,900 / 3,900)^(1/41) - 1 ≒ 0.025。年率約 2.5% です。毎年 2.5% ずつ値上がりし続けた結果、40 年で 2.8 倍。日本のインフレ率の長期平均 (約 1〜2%) よりやや高いペースで、ディズニーは「インフレに勝つ値上げ」を続けてきたことになります。
もし入場料を投資に回していたら
1983 年に「ディズニーに行く代わりに 3,900 円を投資する」という選択をしていたらどうなるでしょうか。年利 7% (日本株の長期平均に近い水準) で 41 年間運用すると、3,900 × (1.07)^41 ≒ 約 60,000 円。入場料 1 回分が 6 万円に化けます。家族 4 人分の入場料 15,600 円なら約 24 万円です。
もちろん、ディズニーランドの思い出はお金に換えられません。でも、「今日使う 1 万円は、40 年後の 15 万円を手放すことと同じ」という複利の視点を持っておくと、お金の使い方に奥行きが出ます。使うときは思い切り楽しみ、使わないお金は複利に働いてもらう。そのメリハリが大切です。ディズニーの経営戦略の本を読むと、値上げの裏にある巧みなブランド戦略が見えてきます。
2040 年の入場料を予測してみよう
年率 2.5% の値上がりが続くと仮定すると、2040 年の入場料は 10,900 × (1.025)^16 ≒ 約 16,300 円。2050 年には約 20,900 円です。「ディズニーに行くのに 2 万円」という時代が来るかもしれません。一方、あなたの給料も年率 2.5% で上がっていれば、負担感は変わりません。問題は、給料の上昇率がディズニーの値上げ率に追いつくかどうか。追いつかないなら、投資で差額を埋めるしかありません。次にディズニーのチケットを買うとき、「この値段は 40 年前の 2.8 倍」と思い出してみてください。