答え: 0.001% 時代なら 7 万 2,000 年、0.4% でも約 180 年
いきなり答えを言います。マイナス金利時代の普通預金金利 (年 0.001%) では、100 万円が 200 万円になるまで約 72,000 年かかります。72 の法則 (72 ÷ 金利 = 2 倍になる年数) で計算すると、72 ÷ 0.001 = 72,000 年。ホモ・サピエンスが誕生してから約 30 万年ですから、人類の歴史の 4 分の 1 に相当する時間です。2024 年のマイナス金利解除を経て、普通預金の金利は以前より上がりましたが、仮に年 0.4% としても 72 ÷ 0.4 = 180 年。江戸時代後期に預けた 100 万円が、まだ 2 倍になっていない計算です。
7 万 2,000 年前、日本列島にはまだ人が住んでいませんでした。ネアンデルタール人がヨーロッパで暮らしていた時代です。もしネアンデルタール人が 100 万円を年利 0.001% で預金していたとしても、まだ 2 倍になっていない計算です。これが 2024 年まで続いた超低金利の現実でした。
金利別の「2 倍になる年数」を比べてみよう
金利が変わると、2 倍になる年数は劇的に変わります。普通預金 0.4% (仮定) → 180 年。インデックスファンド 5% → 約 14 年。株式の長期平均 7% → 約 10 年。ちなみにかつての普通預金 0.001% では 72,000 年でした。金利が 400 倍になった今でも、普通預金と株式インデックスでは 2 倍になるスピードが 10 倍以上違います。なお、預金金利は変動するため、最新の水準は各銀行の公式サイトで確認してください。
もちろん、株式には値下がりリスクがあり、預金にはありません。でも、「180 年待てば 2 倍になる」という預金の安全性に、どれほどの価値があるでしょうか。人生は長くても 100 年。180 年でも待てる人はいません。
預金は「増やす場所」ではなく「置いておく場所」
預金が悪いわけではありません。生活費の 3〜6 か月分を普通預金に置いておくのは、家計の安全網として重要です。急な出費や収入の途絶えに備える「緊急資金」は、すぐに引き出せる預金が最適です。
問題は、緊急資金を超える余剰資金まで預金に入れっぱなしにすることです。100 万円の余剰資金を年 0.4% の預金に 30 年置いても約 113 万円 (利息約 13 万円)。同じ 100 万円を年利 5% で 30 年運用すれば約 432 万円。差は約 319 万円です。預金は「お金を守る場所」、投資は「お金を増やす場所」。役割を分けて使い分けるのが、複利を味方につける基本戦略です。