グライドパスとは
グライドパス (Glide Path) は、飛行機の着陸経路になぞらえた投資用語で、退職に向けてポートフォリオの株式比率を徐々に引き下げていく資産配分の軌道を指します。典型的なグライドパスでは、20代で株式90%・債券10%から始まり、60代で株式40%・債券60%に到達します。ターゲットデートファンドはこのグライドパスを自動的に実行する商品です。
なぜ株式比率を下げるのか
若年層は人的資本 (将来の労働収入) が大きく、金融資産の損失を労働収入で補填する時間があるため、高い株式比率が許容されます。退職が近づくと人的資本が減少し、金融資産への依存度が高まるため、株式の変動リスクを抑える必要があります。特に退職直前の暴落は収益順序リスクとして致命的になるため、退職5年前から株式比率を積極的に引き下げるのが一般的です。
「To」型と「Through」型
グライドパスには2つのタイプがあります。「To」型は退職時点で最も保守的な配分に到達し、以降は固定します。「Through」型は退職後も緩やかに株式比率を下げ続けます。退職後も20-30年の運用期間がある場合、「Through」型のほうが資産の長寿命化に有利です。自分のリスク許容度と退職後の収入源 (年金、不動産収入など) を考慮して、適切なグライドパスを選択することが重要です。